ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2004年11月30日

椅子の加工の続きと仮組み。

台輪のホゾの取り合いが転びの関係で複雑というか、いろいろ面倒なので、仮組みした状態で角のみでホゾ穴にあわせて落としてしまう。
あとは座板の木取りとカウンターの作図。
長時間集中力していると、後半注意散漫になりつつあるので、気を付けないといけない。
後がないこの状況で致命的な失敗すると大変。
今日はそんなとこ。

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2004年11月29日

月末

椅子は木づくりの続きと加工。
脚部が四方転びになってるので、部材の寸法に微妙な数字がでてくる。
椅子のような仕事は、より精度が問われるので、角度寸法ここで目一杯追っかけておかないと後で泣きを見る。
切迫してるので時間が惜しいところだが、夜、木の暮し研究会のミーティングがあるので出席する。
スタッフのスケジュールを調整して日程を決めているので、自分勝手な都合でキャンセルできない。
かといって、気持ちをこっちに残して来たままなので、あんまり建設的になれなくて、結局迷惑をかけてしまっている。
なんだかもう自己嫌悪…。
今日はそんなとこ。

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2004年11月28日

額の発送と木づくり。

午前中、地元の自治会の餅つきイベントがあって、カミさんが端材でつくった一輪挿しをガレージセールで販売するというので、子供をつれて出かけたが、結局、なんだかんだで昼過ぎまでかかって、戻ったら夕方近く。
額を梱包して、発送する。
ガラスはいっているので、梱包に結構気を使う。
椅子は木づくり。

いろいろ問題が起こって心の整理が必要。
今日はそんなとこ。

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2004年11月27日

作業

額の仕上と塗装と椅子の木取り。
ガラスを切って裏板と裏板を留める木トンボを仕込む。
細部の仕上をして塗装にかかる。

椅子の木取りは、まずはブラックウォールナットのバタ材から角材をバンドソーで製材していく。
色の入りかたであたりはずれがあるので、若干余分目に挽いて、挽きながら必要数を揃えていく。
数が揃ったところで、今日はそんなとこ。

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2004年11月26日

切羽

年末に向けて、切羽詰まってきた。
切羽詰まるというより、しわが寄ってきたというのが正しい表現かもしれない。
普段からもっと、着実に仕事を進めていけばいいものをこれだけは、まったく進歩がない。
スケジューリングと自己管理って、わかっているのにできない要素の二大要素。
そもそも、できないの前に、やってないという要素があることは明白な事実。

ちなみに切羽詰まるの切羽って、刀の鐔を固定するに丸い金具のことらしい。(そうやって話を誤摩化すな!!)
そういえば子供の頃、鐔って古銭でよく見る昔の穴の開いた硬貨かと思ってた…。

とにかくやらないかんで、ほんと。
今日はそんなとこ。

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2004年11月25日

額の加工。
額の難しいのは、主役はあくまで中に入る絵だということ。
額のある絵と、ない絵の見栄えの差はいうまでもなくとも、額が絵の価値を下げてしまっては元も子もない。
そういう意味では、今回のように中に入る絵が決まっていて、しかも個展で展示されるという場合、この絵を生かすも殺すもこの額次第というかなり生々しいプレッシャーがある。
せっかくだから、らしいものをという制作者ならではの欲も交差し、なかなか一筋縄ではいかない。
そんな諸事情のなか、なんとからしいであろうモノに辿り着いた。
蓋を開ければ、なんかいつもどおりだったりする…。
今日はそんなとこ。

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2004年11月24日

不変

さあやるぞ!!と勢いづいたが、まずは20日〆の請求処理をしてから…。
あれこれ身の回りが気になって少し片付けてから、お約束の額のプランを練る。
もうかなり前のカウプレの賞品になってしまうのだが、ご当選の方がイラストレーターをされていて、もうすぐ個展があってそれにあわせて制作させていただくことになっていたのだが、これがすっかり予定を遅れてしまっている。
さすがに個展に間に合わないとシャレにならない。
やってることは、なんだかあんまり変わっていない…。
なんとも、今日はそんなとこ。

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2004年11月23日

紫芋の焼き芋

チビとカミさんがアトリエの近くのトンボ池公園に遊びにいっている間、仕事しながら焼き芋を焼くつもりが、結局ずっと火の守をしていた。
なんにも余計なことを考えず、おいしい焼き芋を焼く為の灰をつくる為に、無心でチップを燃やしていると、なんだか無駄な時間を過ごしたようだが、いい気晴らしになった。
昨晩、井本氏が寄ってくれたときに、ちょっと弱音と愚痴を聞いてくれたこともあり、今日をのんびり過ごして、気分一新できたような気がする。
気分のムラが激しいのと向き合っていくのも、なかなか大変である。
今日はそんなとこ。

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2004年11月22日

決算

決算の打合せに会計士さんが見えるので、資料をまとめるが、数字の現実を目の当たりにすると、あまりにあんまりなので、かなり落ち込む。
結構いろいろ仕事をしたつもりなのだが、やはりまだまだ効率が悪いのか?
アトリエ新設で2ヶ月程仕事を止めたこともあるにしても、それでも…である。
仕事は数ヶ月先まであっても、ビジネスとして成立していない以上、それは続けられない。
ひとつの岐路に立っているというのは、最近痛い程感じている。
厳しいがそれが現実である。

この2年間で自分が思うハードルをひとつ越えられたと思っている。
しかしそのことが、かえって自分を貶めているようにも思う。
安心、慢心、脱力、…
まだまだ超えなくてはいけないハードルはいくつもある。
それは分かっているつもりであるが、つもりから脱却できないでいる。
結局、思うところは自分との戦いではないかと。
自分をコントロールできない限り、越えたつもりのハードルも所詮は越えたつもりになっているだけではないかと。
つもりであるから書くのも、いうのも容易いが、実行するのは容易ではない。
その容易ではないハードルを越え続けて、ようやくそこに辿り着けるのかもしれない。

なんだか抽象的な話になってしまったが、要は、サボってないでしっかり仕事しろ!!ということである。
話は簡単、今日はそんなとこ。

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2004年11月21日

焼き芋

焼き芋を焼いた。
如何においしい焼き芋を焼くか?
ネットで調べてみると(今日日何でもまずネットで調べるのは、便利ではあるが、実際どうなんだろうか…?)もみ殻を積んで焼く方法があったので、それを応用し、プレナーの削り屑で焼いてみた。
焼き芋は直火で焼くのではなく、遠赤外線で熱を加えるということなので、上から削りくずを燃やし引っ掻き回しながらじょじょに灰にしていく。
焚き火で焼き芋の世代ではないので、自分でこういう焼き芋をつくるのは、実は初めての試みであり、気になって気になって、結局始終火の番をしていた。
その甲斐もあってか、ほくほくでジューシーな焼き芋が完成した。
真剣です、ほんと。

晩秋の日曜日の出来事。
今日はそんなとこ。

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2004年11月20日

理解力

あっちこっち図を描きながら、なんとかこれから制作しようとしているもののカタチを理解することができた。
単純なカタチなんだが、微妙な角度でひっかかり、元来の理解力のなさと集中力のなさにも足を引っ張られ、予期せぬところで時間を喰われてしまった。
つくりながら考えられるところと、決めてかかって加工しなくてはいけないところは、加工者という目線である程度はっきりしているので、ここはどうしても納得させておかない訳にいかないのだ。
そりゃ、なかなか思う通りには進みませんな。
今日はそんなとこ。

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はまってます

昨日あんなことをいっておきながら、未だに収まりがつかない個所があって図面から前に進んでいない。
すっかりはまってしまってます…。
さあ、たいへん。
きょうはそんなとこ。
(って、それだけかよ!?)

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2004年11月18日

カウンターとカウンターチェア

次の仕事にかかる。
カウンターのほうは、板が届いてから、まずはカウンターチェアのほうから手をつける。
デザインと図面、どちらが先か?
時と場合によりますが、今回はデザイン的にはシンプルなモノでイメージもできているので、CADで図面をひきながら、傍ら紙に細かいイメージを描きながら、どっちが先でもなく進行します。
同時に木取りもイメージして、材選びまで一緒にやってます。
実際には、加工してるときにも、バランス見ながら寸法変えたりしてますから、案外どこでどうという区切りをしていないし、そもそも、そういうことを意識していないというほうがいいかもしれません。
そういう区切りのないところからつくりだされるカタチがKAKUのカタチなのではないかと、今は思っています。

となにやら、急にそんな話をしだすのか…、今日はそんなとこ。

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2004年11月17日

更新

これからの仕事のスケジュールを考えると、あまりちんたらとやってられない。
なんとか更新しようと思うのだが、コメントにコラムと、なかなか筆が進まない。
そもそもヒト一人の頭の中で考えられることなんてたかが知れている。
可能性というのは、仕事柄、根拠無く信じてしまいたいほうなのであるが、そういうのはちゃんと日頃からの積み重ねがあって芽吹くもので、昨日今日考えたところでそうそう名文が浮かぶものではない。
それでも追い込みでなんとかお茶を濁しはしたが、所詮はお茶を濁した程度で見直しするのも恥ずかしい。
とりあえず半月以上遅れてようやく「ちいさな木の工房通信11月号」発信です。
ちかれた…、今日はそんなとこ。

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2004年11月16日

言い訳

ケヤキの椅子も発送をしないといけないので、裏の畑で撮影する。
おかげさまで天気もよくて、なんてことない裏の畑が写真になると、なんとものどかな木の椅子のある田園風景に変貌する。(のどかなことは普段通りだけど。)
こういう写真マジックは、メーカーに勤めていた頃、パッケージのサンプル撮影で普通のスタジオや備品やモデルの他人の大人と子供がレンズを通すことで、本当に温かい家庭に見えてしてしまうのを驚いたことから、拙いながら覚えた技術(という程でもない…。)かもしれない。

納品したお客さまのお宅で、トラブルが発生したというメールをいただいたので、原因の検証と改善方法のサンプルを急遽制作する。
過去の事例や木の性質というのを踏まえて制作してはいても、それが思惑どおりにいかないこともあるのだが、自分で考えた構造なので、改善の方法もだいたいさほど問題なく考えられるのだが、例えば補強するにしても、意匠的な面で今あるカタチのバランスを崩さないようにしなくてはいけかったりするので、それが難しいかったりする。
今回の件もそれをこちらとしてはクリアできる答えが出たと思うが、結果は、それをお客さまがどのように判断されるかが、すべてではある。

ということで、ここの更新はまだである。
それは言い訳…。
今日はそんなとこ。

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2004年11月15日

トラブル

仕事がひとつ仕上がったので、半月遅れでようやくここの更新にかかる。(また半月遅れかよ!!)
と思ったところが、MacOSがアップデートしたというので、アップデートすると起動しなくなり、四苦八苦したがなんともならないので、前のバージョンを再インストールし直したのだが、今度はスキャナを読み込まなくなり、それでまた四苦八苦。
椅子の撮影をしようにも、雨なのでできないし…。
そんなことをしてると一日はそんな!?という間に過ぎてしまう。
儚い…、今日はそんなとこ。

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2004年11月14日

芦生の原生林

木の暮し研究会の山歩きイベントで京都府美山町の芦生の原生林へ。
今回のガイドも「芦生の森・美山から」の藤山さんにお願いした。
春にも予定していたが雷雨で中止になったので、芦生の森は1年半ぶりであるが、前2回とは違うコースを歩く。
前回の秋は、前日に早い降雪があって、それはそれで雪の紅葉という本当に稀な風景を見ることができたのであるが、初めてということと、雪道の歩きにくさで、あまりに余裕がなかったのだが、今回は、曇り空ではあれ普通に山歩きを楽しめる気候で、3回目で少しは余裕もできたのか、新しい発見にも出逢うことができた。
例えば、カツラの落ち葉はべっこう飴のような甘い香りがするので、甘い香りがするなと思って周りを見渡すと、カツラの木があったり、またセンという木は山ではハリギリと呼ばれるのだが、今回初めて見ることができた。
大きな樹ではなかったが、手のひらを広げたような大きな葉っぱで、ハリギリの由来である針もちゃんとあった。
またひとつ、材と樹を結びつけることができ、子供のような表現で恥ずかしいのだが、単純に、純粋に嬉しかった。

ちょっと世間知らずなことを吐露してしまうのだが、ひとつあまり喜ばしくない現実にも遭遇した。
コースの折り返しポイントにミズナラの巨木がある。
仕事柄、こういう身も蓋もない例えになってしまうが、いいテーブルになりそうな味のある木であったが、根本に虫食いの後に見かける木屑らしきものが一目で尋常でない量に積もっており、疑問に思って見ていると、藤山さんからそのことについて解説があった。
ナラ枯れといって、昨今、森林地域で問題になっていて、ここ芦生の森でもその被害が広がっているそうである。
(ここであまり深くは触れないが、ご興味があれば、是非ネットで検索されてみていただきたい。全国各地で被害が広がっているようである。)
枯れの直接の原因と仮説されているのは、カシノナガキクイムシという甲虫がその体内に幼虫の餌となる菌を保有しており、産卵の為に穿孔し、その際に菌も一緒に樹内に繁殖させ、その菌が通道組織を犯し、通水阻害を引き起こし枯れに至るということらしい。
ムシにとっていえば、子孫繁栄の為の自然がもたらしたシステムなので、自然のバランスということでいえば、産卵する為の木を全滅させてしまえば、自らの身を滅ぼすことにもなるので、今回のような極端な事象は、やはりどこかでバランスが崩れているのであろうと、あまりに安易であるかもしれないが、そう思わざるえない。

こういう現実に向かい、さて自分に何ができるのか?と考えてみると、自然の賜物である木を使いモノづくりをしている我が身を省みれば、やはり、そういうこともすべてひっくるめて制作するモノに表現することなのかもしれないし、そうなりたいと今更ながらあらためて思う。

山を歩いて思う、今日はそんなこと。

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2004年11月13日

どうして小人さんは…

どうやら昨晩は、小人さんは現れてくれなかったようである。
一晩熟成して、あらためて見直し、気になっていたところを削ることにする。
だいたいこのあたりで抑えておくのが、適当なところかもしれない。
組み立てる前に、仕上げ削りをする。
座板と背板の曲線は四方反りカンナでのカンナ目仕上げにするので、久しく使っていなかった四方反りカンナの刃を研いで台を調整する。
こういう曲線が多いカタチは、サンダーで仕上げるのがいいのかもしれないが、どうもこういう曲線が奇麗すぎるのも味気ないというかなんというか。
しかし、そろそろ完成させないと…。
相も変わらず、手離れが悪い。今日はそんなとこ。

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千秋楽

ケヤキの椅子はようやく完成。
座面をカンナ目で仕上、細部の確認しながら最後の仕上をする。
全体を水引きし、乾燥後毛羽取りして塗装の素地調整し、塗装に入る。
肥えたケヤキの赤が、オイルを吸うことで濡れ色になり、しっとりと深みを増し、なんともいい色になった。
脚に使ったハックベリーの白褐色とのバランスが狙い通りで美しく仕上がった。
いろいろやってみたかったことを盛り込んだ、盛りだくさんな、普通の木の椅子である。
今日はそんなとこ。

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2004年11月12日

地獄ホゾ

そもそも、勤勉でない自分のところに小人さんが来てくれる訳も無く、そのようなことを期待する事自体筋違いなのだ。(小人さん引っ張りすぎ!!)

ということで、勤勉でないにしろ、ケヤキの椅子の制作も大詰め。
脚の部材を仕上、面取り等々細かいところも仕上げて、組み立てに入る。
特に前脚は地獄ホゾで納めるので、入れてしまうと後に引けないので、楔の兼ね合いを慎重に確認し、後はえいゃ!!と勢いと思いきりで一気に組み立てる。
ちなみに後ろ脚は通しホゾの楔締めである。
板の厚みの兼ね合いのせいもあるので、意図的とはいえないのではあるが、変則的な見せ方で面白い。
その後、背板を組み込んで、養生。
椅子のカタチになった。
後は、座面にカンナ目が入ってないところを仕上げて完成である。

それにしても地獄ホゾとは誰が名付けたのか、すごい呼び名である。
確かに失敗したら、そりゃもう地獄ではあるが…。(そういうネガティブな意味ではないやろ!?)
今日はそんなとこ。

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2004年11月10日

にらめっこ

構造的な加工がすべて済んだので、一度仮組みをして全体のバランスを確認する。
脚の太さ、テーパーの角度、座面、背板の具合等々の細かい調整をしていく。
ただ、切ってしまうと後に戻れないので、大胆な決断には思い切りが必要で、仮組みした椅子をいろんな角度から見ながら、ああでもない、こうでもないと相当な時間をにらめっこに使うことになる。
組み上げてから、ああこうすれば…ということになると手が入れられる範囲が限られてしまうので、ここで納得いくまで熟成させる必要がある。
とりあえずここで一晩寝かせてみよう。
夜中に小人がやってきて、もっとかっこいい椅子になってるかもしれないし…。(そんなアホな…。)
小人さん、後はよろしく。
今日はそんなとこ。

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2004年11月09日

丸ホゾ取り器

旋盤もないのになんで丸ホゾにしたのか?というは根本的な疑問はそっちへ置いておいて、丸ホゾをとらないといけないので、ずっと前に何かで見た丸ホゾを丸鋸で取る為のジグを、うっすら記憶を辿り、若干のアレンジを加えつくってみる。
こういうのは、汎用性があるものをつくっておけば無駄にならないので、それなりにしっかりした構造でつくる。
若干、軸にぶれがあるが、とりあえず完成品を微調整すれば納まるレベルなので、修正はまた今度使う機会があれば考えるということにしておく。
この椅子は、最初にわかってはいたが、いろいろやらないかんことが多い。
スケジュール的には、そろそろ完成したいのだが…。
今日はそんなとこ。

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2004年11月08日

丸ホゾ

丸穴を四つ開けるのになんだか一日かかってしまった…。
座板に脚を丸ホゾで差すのだが、前後左右、それぞれ別の角度で転んでいるので、図面から角度を割り出して、ジグづくりやなんだかんだしてると、けっこうな時間をくってしまった。
この角度は、いまのところこの椅子だけのものなので、あんまり凝ったジグにはしたくなかったが、微妙な角度を再現するには、それなりにしっかりしたジグでないといけないので、そのあたりも微妙なところである。
にしても、椅子はジグ仕事とはいったもので、ある程度数を制作するものであれば、ジグの制作に時間をかけても数で償却という考え方ができるが、ワンメイクの場合はすべてその一脚にかかってきてしまうので、その辺の兼ね合いが椅子の制作の難しいところでもある。
そもそもそんなことも考えて設計するのがプロということになるのかもしれないが…。
これでも一応はビジネスなので、誤算=損出という、モノの完成度とは別の次元の結果も生み出してしまう。(なにやってんだか…。)
…今日はそんなとこ。

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2004年11月07日

ハイキング

実は来週だった山歩きの足慣らしにチビ達を連れて雨山にハイキングに出かけた。
チビ達の体力とペースで歩くのに程よいコースだったが、予想以上にチビ達が歩くのには驚きと感動を隠せず、オヤジ必要以上に頑張りすぎた。

気持ちよく歩いてきて、こんなことを言うのはなんなのだが、やはり目につくのが、たまに捨てられているコンビニおにぎりやパンの袋と吸い殻である。
正直、休憩所や広場にあるゴミ箱はいらないのではないかと思う。
今日日、とはいえ自分たちもそうであるが、コンビニ弁当片手にクルマでお気軽に入れてしまう山なので、ゴミをその場で捨てて帰ってしまうというのが、感覚として当たり前になっている感があり、目にした件は少なくても、それが極端にひどいものであると、妙に嫌らしく感じる。
そもそも、持って帰れないぐらいのゴミになるような荷物を持って歩きにくることはないのであるから、持ってきたものぐらいもって帰るのは、たいしたことではないのではないだろうか?
いっそのことゴミ箱はこういう場所には無くてもいいと思うのは極論すぎるか?
吸い殻にしても、自分は喫煙をしないので、どんだけタバコを吸わないといけないものかはわからないが、そもそもくわえ煙草で山道を歩かなくてもいいような気もするし、吸うにしても吸い殻ぐらい持って帰ってもたいした負担ではないだろう。
チビ達連れていって、どうにも説明のしように困るのが、この二つである。
反面教師として、人間の二面性をこういうところで学んでいくと考えるのもまたそれかもしれないが…。

この雨山というところは、林野庁の水源の森100選にも指定されているようなところだった。
身近にありすぎて、案外気づかなかったが、そういう身近な自然に目を向けていくことも木のある暮らしにとっては必要なことなんだと、気づかされる。
ただ、あまりに身近すぎて、お気軽ハイキングで、お気軽にゴミを捨てたりするのは、また違う気がするのだが、どうだろうか?

とはいえ、歩いた距離に対する疲労度からいえば、やはり来週は苦戦しそうだ。
どうしたもんだか…、今日はそんなとこ。

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2004年11月06日

秋田道夫氏

朝食を買いにコンビニへいって、何気なく雑誌を見ていると、なんだか見たことのあるお顔に目が留まり、よく読んでみると缶コーヒーのジョージアの賞品のオリジナルオーディオのデザイナーが紹介されている写真であった。
デザイナー秋田道夫氏とあったが、その名前は、自分がモノづくりは続けている以上、忘れることのできないお名前である。
少し髪に白いものが混じっていたが、あの頃と変わらない少し照れたような笑顔の写真がまぎれもなく、ご本人であった。

あれは十数年前のこと、今は無きアーバンデザインカレッジというデザインの専門学校に通い始めた頃、氏が造形の授業の担当教授であった。
当時、まったく異分野からモノづくりを生業にせんという心意気でデザインを学び始めたデザインのデの字も知らなかった自分であったが、周りの美大予備校上がりや、高校時代に美術部などでかじってきた連中の少しこなれた課題の作品を見て、デザインというのはなんだか奇抜なことをしないといけないのではないかと、違和感を抱きつつも苦悩して四苦八苦していた。
そんなある日、自分の姿を見かねたのか、授業の一環なのかは定かでないが、氏がデザインに対する持論を話してくださった。
今では、それがどういう話であったかは明確には覚えていないが、その本質的なことは、自分の考え方とシンクロして今でも根底に宿っているように思う。
その当時は、その話のほとんどは理解できていなかったかもしれないが、奇抜であるということ=デザインであるということではないという当たり前ながら、微妙に勘違いして陥りやすい溝から拾い上げていただいた、いうなれば恩人であり、いまなお尊敬する恩師の一人である。
ご指導いただいたのは、一年間だけであったが、時折、一線で活躍するプロの仕事の片鱗を見せてくださり、そのレベルの高さに驚きと、憧れを抱いたものであった。

早速事務所に戻って、氏のホームページを拝見すると、氏、独特の論調のコラムが秀逸で、すっかり虜になって読みふけってしまい、一日仕事にならなかった。

なんだか、懐かしいやら、嬉しいやら、もっと頑張らねば、と複雑な心境で、今日はそんなとこ。

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2004年11月05日

座れるカタチ

ケヤキの椅子の続きは、背板のホゾ加工と座面と背板の成形加工。
座板と背板の形状は、先日試作した座りやすい背板と座板の関係性に基づいた形状に削り出す。
昇降盤で荒取りというか、丸鋸のアールを成形に使うので、ほとんど下加工に近い状態まで行い、小ガンナで微調整をして、形を整えていく。
削りすぎるとアウトなので、ここというところまでいくと、少しずつ確かめながらの作業になる。
なかなか手間と時間のかかる作業になったが、今までと少し違ったラインの椅子になりそうな予感である。
完成が楽しみになってくるが、その前に脚だな。
微妙なところでバランス崩れてしまう。
脚か…、今日はそんなとこ。

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2004年11月04日

機械も道具

椅子の続きは、座板と背板の加工。
今回、座板と背板の仕口がくる部分が、一段低くなるので、そこを最初に欠き取ってから、墨付けをする。
背板を座板に通しホゾでホゾ差しするので、両方に墨付けし、両方から掘る。
うちの角ノミ盤は、角材の穴掘り用なのであろう機能上、前後方向に正確に穴あけするには、左右の可動部を完全に固定しなくてはならず、左右の微調整を確実にしてからクランプで固定することになってしまい、ひとつひとつ穴の位置合わせに結構神経を使わされてしまった。
しかし、まあ、手堀りすることの手間を思えば、それだけのことであり、多分に、もっと効率的なジグも考えられたのではあるだろうが、一脚分なので、あまりそのことに時間をかける訳にもいかないので、そのあたりは、兼ね合いということになる。
機械もヒトの感性があって、機能が発揮できる。
道具は使うもんである。(そんなあたりまえなことを…。)
今日はそんなとこ。

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2004年11月03日

バラの香りの材

昨日、版画教室の講師をお願いしている坂本さんから、三木の刃物鍛治の高田さんに、ご趣味でされているそば打ちの包丁を制作していただいたそうで、その柄に使う木を切れないかというお電話をいただいた。
ちょっと電話では、何をするのかわからないが、今日、とりあえず材を持って来ていただくことにした。
実際にお話を伺い、仕上げるのは、実物がないのと、そもそもそういうのは堺の包丁屋さんほうが安心なので、そっちのお知り合いのほうでお願いしていただくことにして、板の割り返しと型の切り抜きの下加工までと、とりあえずこっちでできそうなことだけさせていただいた。
材は、切り口から香木独特の甘い香りが特徴的だったので、もしかするとローズウッドではないかと思ったが、色味的には紫檀ではないかとも思うが、このあたりの材はほとんど使うことがないので、はっきりと特定はできなかった。
ものの本によると、バラの香りがする高級材をローズウッドと称し、紫檀もアジア産のローズウッドということらしいので、広義的にローズウッドだったということにしておこう。
いま思い返せば、今月の木のネタに使えたのに、もう大鋸屑しか手元にない。
がっかり…、今日はそんなとこ。

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2004年11月02日

兎に角

どっちにするか決めなきゃ話が始まらない。
これという決め手がある訳ではないが、総合的に考えて最初のプランを選択する。(いつもの如く、そうなる訳か…。)
決めてしまえば、とりあえず一歩前進。
木取りして、木づくりにかかる。
座板の板が手押しに乗らないので、電動カンナでねじれを取ってから自動カンナ盤にかける。
座板と背板、結構肥えたケヤキなので、見た目以上に重い。
これは、脚の取り付け方をちょっと考えないといけなさそうである。
ほんと、簡単には完成させてもらえそうにない。
まったく…、今日はそんなとこ。

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2004年11月01日

霜月

なんだかんだしている間に11月になってるし…。
日が暮れると、クルマのウィンドウには霜。
霜月とは、いったものだ。

椅子の制作にかかろうと今回使うケヤキの板をカットしようと荒木に色鉛筆で墨を入れるが、いざカットしようとする段になると、ふとまた別のカタチが浮かんできてしまった。
しっかりした図面があってそれをカタチにするのであれば、図面になったときに踏ん切りついて加工にかかれるのだが、この手の仕事はそうはいかず、板のカタチを見れば見る程、優柔不断な故に、迷いの園へと導かれてしまう。
どっちにするか?
とにかく同じ板から思いついたので、いずれかにしかならない。
うーん、悩ましい…。
悩みだすとまた手がとまる。
うーん、そういえばホームページの更新のことなんかすっかり忘却の彼方にあった。
と、思い出すべきではないことまで、思い出してしまう。
木を切るには、道具や技術とはまた別のところで、踏ん切りと勇気と勢いというエネルギーが必要なのかもしれない。
一旦切ったらそっちに向かうしかないのだ。
うーん、ホームページの更新…。
今日はそんなとこ。

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