ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2006年11月23日

なんだかんだで色々と……。

超突貫でサイトの更新もどきをしてしまい。事務所(の椅子)で仮眠。
朝から家に帰り、椅子を積み込んでJクオリアへ。
先週半ばごろ、松下氏から電話があり、「所謂、最近よくある住宅相談会の企画で知り合いから頼まれて手作り家具コーナ−に展示をすることになったので、数合わせに椅子でもあれば貸して。」との打診があったので、日頃から、何かとお世話になっていることもあるので、『じぶんちショールーム』(大の大人が真面目な顔して発する言葉じゃないような気がしてきた最近……。)にある椅子でよければということで、数合わせにお手伝いさせていただくことになった。
会場が神戸の西神という場所だったこともあり、帰りに竹中道具館へ寄ってくれて、あと数カ所お出かけに付き合ってくれたらという条件で、搬入も手伝うことになり、それで。

搬入やら、会場、イベントがどうやらについては、まあ今回は日頃のおつき合い云々……という意味合いが強いので、あまり首を突っ込まないことにして、とにかくお役を済ませて、早々、神戸三宮にある竹中道具館へ向かう。

館内正面のドアを開け、中に入るとすぐ正面に、今回の主たる目的であるところの、かの、阿保氏の削りあげた板が展示されてあり、各方面で話に聞いた、その仕上がりたるや、嗚呼……、削り肌ののっぺりとしたみずみずしい艶感に鉋仕上の可能性と、そのまた反対に、特に広葉樹の木目のモメ等、順、木口、逆目となる条件を持つ木目を通った後に、そこまでされていながらも、それでもほんの極わずかに残る刃こぼれの跡を見ると、ある意味でのその限界のようなものを見ることができるのかもしれない。
ただ板を見ているだけでも、それぞれの樹種や杢の美しさに目が奪われるのであるが、それ以上に、阿保氏のサイトにあった総括を思い出しながらそれぞれの板を見ると、また別に感じるもの、気付くことがある。
削りに使った鉋も展示してあり、これまたサイトで読ませていただいていた台への徹底したこだわりの一部を目の当たりにすることができた。
銘木を前に、木好きの二人(ともに四十前)がああでもないこうでもないと語る光景は、日常においてはなにやら滑稽な風景に思えるが、ここでは多分、日常、普通に行なわれていることなのであろう……。
作業の残りがあるので、他のお出かけは今回残念ながらキャンセルとし、全体の展示も時計とにらめっこで駆け足で見て、昼食のラーメンをご馳走になり、またアトリエへ戻り続きをする。

話が急転するが、、しかしこれ、薄板のプレナー削りも2mmというのは、かなりうちの機械の限界に近いのかもしれない。
削り前に刃は交換したが、セッティングの追い込み具合があるにしても、送りのスピードと削り量の兼ね合いで、そのバランスが本当に微妙で、すこしでもそのバランスが崩れると、どうしても板がビビってしまい、またそれの影響もあってか、少しの反りでも最後、お尻がはねて抉ってしまうものが出てきた。
その分の寸法40mm程なのだが、そこまで予測して木取りしていなかったので、余分を見て数をつくっていたので今回は、なんとか必要枚数を準備できたが、その分、ロスも大きくなってしまった。
なんとか必要分、木合わせして、突きつけの矧ぎ口取りまで済ませたときには深夜、とうに日付は変わってしまっている。
明日も出発が朝早いので、とりあえず今日も事務所(椅子)で仮眠。今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2006年11月23日 23:59

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