ちいさな工房の毎日を綴ります。
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「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2006年09月04日

仕入れ

今回の仕事に使うタモ材の材料の仕入れに岸和田市材木町にある服部商店へ。
ここの材は、一枚毎に特等と表面に大きくスタンプを押されているだけあって、本当に選りすぐりの良材を扱われている。
テーブルの甲板にするのに、この時点で完成後のサーフェースや木目が想像できる。
ただし勿論、これらも類に漏れずロシア材であることは、残念ながら敢えて書かざる得ない事実である。

最近思うのだが、本当の意味での本来の北海道材というのは、いったいどこにあるのだろうかと。
昨今、一般に流通しているナラ、タモの製材品(まれに道材、国産材として)のほとんどは、ロシア材を北海道に丸太で上げて製材、出荷している材というのが、暗黙の了解としてあるが、それじゃあ、本当の道材というものがまったく市場にでてこないのかといえば、多分、そうでもないのだろう。現に、写真や映像で見るかぎり北海道の大地は丸裸で木がまったく生えていない原野という訳でもない。

多分、しいていえば、材木屋さんが製材品として売りやすい、性が良くて歩留まりの良い、ある程度の太さがある良材の産出量が減っているということなのではないだろうか。
もし、そのような良材が現在の状況で市場にでれば、希少価値も含め、所謂銘木的な扱いになり、かなりの高額で取引されるということは、容易に想像できる。

市場の安定化を考えれば、無用に値段を釣り上げない為にロシア材を利用し、また逆に、値を下げさせない為に道材というブランドを利用していると推測される現状もある意味そういうものなのかもしれない。

それ以外の、ちょっとクセのある、製材品として流通に乗せにくいがチップにする程でもないような丸太は、どうなっているのだろう。
多分、そういう材を、地元の工房家具制作者の方などが、丸太買いして、ストックされているのかもしれない。
そういう意味で北海道の制作者の方がいう、北海道材を使ってますという言葉は、なにかの受け売りのようにサイトに書かれているキャッチフレーズより信憑性もあるというものだ。なんて想像してみる。

そういう意味では、北海道に関わらず、産地や市場、集積地の近くにいるメリットというのは、あるのかもしれない。
大阪港は、北米材が一番荷揚げされているというのを聞いたことがあるが、そういう意味で、北米という産地に一番近いところにいるとも考えられるのか……。

まあ、ここまでの話は、あくまで推測で、ただ、ああそういうことかも。と思ったので、折角の自分の表現の場なので記してみただけで、きちんと検証している訳ではないので、その点はご理解ください。
また、実際のところはどのようになっているのかご存じの方がいらっしゃれば、是非ご教授くだされば、なにより幸いです。
と唐突な推論をぶちあげて今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2006年09月04日 23:59

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