ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2006年08月23日

なんだかもう……

仕事のほうは、暑い中でも、おばあちゃんの椅子をだいたいの加工まで済ませて、夕方、涼しくなってもう一息という時、カミさんからエマージェンシーコールが入る。
なにやら、フウタのクラスメートの男の子が家出をしてうちに来ているらしい。
家出といっても小学3年生のことで、しかも住まいも同じ区内の子なので、ちょっと叱られて出て行けという親の売り言葉に買い言葉で、家を飛びだしてきたという、よくありがちな話だと思ったのだが、なんだか虐待をほのめかすことを口にしていたり、物騒な内容の事も話しているそうで、カミさんもちょっと深刻がっているので、一応一家の主人として無視する訳にもいかず、仕事を置いて家に向かう。

そもそも、うちの様な極々平均的な一般家庭に、そういう関わりにくい複雑な問題を持ち込んで来てくれるな。と思いながらクルマを走らせ家に着くと、いまいち事情を掴めていない賀來家のお気楽兄弟が、普通に友達が遊びに来ているのと同じレベルで楽しそうに遊んでいるので、ちょっと拍子抜けするが、まあ取り敢えず、その子の話に耳を傾けてみると、まあまあ、お母ちゃん若い頃の名残りかちょっと血気盛んで、それ怒り過ぎという面と、君にも、まあそれなりに怒られる原因があるんじゃないの?という面があって、想像していたような修羅場的な事ではどうもなさそうで、ホッとする反面、ちょっとがっかり。(それはどういうこと?)
ひと通り、自分的な意見をその子にお話しし(多分、理屈っぽ過ぎて半分も伝わっていないな。)、お母ちゃんも心配している筈だし、ここに居てもなにも解決しないからと、しぶるところ電話番号と住所を聞きだし、カミさんに電話を入れてもらう。
案の定、電話の向こうでは、売り言葉に買い言葉で出ていったまま帰らぬ息子を心配する母親がおり、すぐにでも迎えに来たいが、土地感が無くて道がわからないというので、クルマで送る事にする。

お家の近くに行くと、すでにお母さんが外に出て座り込んで待っていた。
子どもの顔を見ると安心したのか、お母さんの目には鬼の目にも涙。(その表現はどうよ!?)
それを見たその子も、なにかを感じたようで、お家に帰るか、このまま、またうちに来るかと問うと、家に帰ると言うので、そのままお別れする。

帰り道、本当に虐待があって、後で大きな事件にでもなったら、何もせずに帰してしまった責任を感じるんだろうなあと、二人で話したのであるが、そんなこと取り越し苦労であって欲しい。
それより細かい家庭内の問題までは、普段から親しいおつき合いがある訳ではないので、どうともしようがない。そもそもこっちの方が問題を抱えているというのに。(特に父親の……。)

まあ、今回は結果としてもまったく表面しか見ていないので、なんとも言いようが無いのだが、結構複雑なそれぞれの家庭環境があって、家庭内の事件が頻繁にニュースになる昨今、今回のようなケースに直面しても、自分の経験則と体験でしか対応ができなかった訳で、これはこれでなんとも致しがたないのだろうか……。
なんとももどかしい。今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2006年08月23日 23:59

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