ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

« 丹波漆紀行 | メイン | 休息モード »

2006年07月16日

そして米原へ

朝、二日酔いの頭をかかえて目覚めると、そこは丹波。
ちなみに泊まるところがないので車中泊……。

朝食に鶏飯をいただきながら少し昨晩のお話しの続きをし、その後「丹波漆生産組合」の岡本嘉明氏に漆の樹が植っている場所へ案内していただく。
昨晩の雨のこともあり、傷を入れると、そこから水が入って樹を傷めてしまうということで、残念ながら実際には漆掻きの作業は見せていただけなかったのであるが、漆の樹を前に、現場で目の当たりにしなければちょっとわかりにくいであろう解説についても、現物を前にわかりやすく説明していただくことができ、漆というものについて改めて考える機会となった。
その後、丹波漆の体験施設『「やくの木と漆の館」』へ立ち寄らせていただき、昨晩の席をご一緒させていただいた館長さんにご挨拶をし、次の目的地へと向かう。

次の目的地というのは、滋賀県米原の浜田由一氏の浜田工房
地図で距離を見ると、いったん日本海側へ出て海岸線に沿って北上し、そのまま琵琶湖沿いに南下するというルートが最短だったので、それを選択したのだが、途中、高速道路が未完成で下道を進むことになり、そこで天候も相まって予想以上に時間をとられて、本当に申し訳のないことに、お約束の時間を一時間以上遅らせていただくというなんとも恥知らずなことになってしまった。

そんな愚かしい我々と接する浜田氏は、幾度かしかお逢いしたことがないのであるが、人と接する際の肩の力の抜け加減というか、その発する空気感が、剣豪というか、達人の持つそのイメージと毎度々結びつく。
そしていつもの様に素晴らしく整理整頓、そして清掃された神々しいと例えるに値する工房。
今回ご訪問させていただいた目的は、迷える木工制作者志望の若者に、たまたま検索にかかったとあるかたのブログで、そのかたが浜田工房で木工教室を受講されているという情報を発見し、その若者と浜田氏との顔つなぎを口実にご無沙汰してしまっているのでご挨拶にというのがホントのところ。
であるが……、
いろいろ若者が教室についてのお話しを伺う中で、現役の家具職人さんや自分も親しくご関係をいただいている某お方も通われているということをお伺いして、受講対象が制作者志望の方だけでないということならば、そんな木工志望の若者のことはさておき自分も学ばせていただきたいと、ほとんど条件反射的に受講をお願いしたことは言うまでもない。
距離や時間のこともあるので、実際にどれだけ時間を費やせるかはわからないが、ここでこの空気感を少しでも多く学べるということだけでも、自分にとって相当有意義な時間になることは間違いない。(その根拠の微塵も感じられない自信はどこから……?)

ご自宅のほうへもご案内いただき、離れを改装されて展示されている例のウェグナーズハウスを拝見させていただきながら、モノづくりから人づくりへということに関わるお話しを聞かせていただく。
また家庭菜園やら、ご近所の湧き水などフランクにご案内いただき(ここがこの方のお人柄の本当に凄いところなんだとつくづく思う)、帰路につく。

帰り休息に寄らせていただいた井本家で、うちのおが屑の中で生まれたカブトムシが羽化してでてきていた。
昨年のヤマトヒメカブトと違い、天然モノ独特の濃い赤茶色の結構立派なオスであった。
ちなみにうちのは、すっかり忘れられている……。(誰かさんはクサガメの飼育に夢中だし。)
そうそう、イシガメの子ガメを募集中です。
まったく話にオチがない今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2006年07月16日 23:59

Trackback Pings

このエントリーのトラックバックURL:

 

■木の工房KAKU■
e-mail : kaku@kinokoubou.com
All Rights Reseved,Copyright Woodwork studio KAKU

[home >>]