ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2004年10月16日

甘え

抽き出しの加工が一通り終わって、上に載せる硯箱の加工に掛かろうと図面を見直したのだが、少し時間を置いて見るとどうも構造というか、あえて言えば蓋の仕方で少し納得がいかなくなり、考え込んでしまった。
夕方から出かけないといけないので、時間的な焦りもあって結局結論がでなかった。
出かけの先は、一年前に寝椅子を制作させていただいたお客様のお宅で、納品の際、追加でファックス台をご依頼いただいていたのだが、丁度、新アトリエを建てる際のドタバタで延びにのびてしまい、一年越しでようやく改めてお打合せに伺わせていただくことになってしまった。
ずいぶんお待たせしてしまっているにも関わらず、温かく迎えてくださり、寝椅子のほうも、一年経って、日焼けもし、ずいぶん場に馴染んで、愛着を持ってお使いいただいている様子であった。
こんな自分勝手で悠長な仕事に対し、寛容にお許しくださって、まったくもって申し訳ないというか、ありがたい気持ちでいっぱいになる。
効率ばかりを追いかけられない仕事とはいえ、そういうお気持ちに甘えてしまってばかりではいけない、それを言い訳にしてはいけないと、思い知らされる。
「自分に甘い性格。」これとはきちんと向き合っていかないといけないだろう。

…今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2004年10月16日 23:59

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