ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2004年12月05日

暴風雨

アトリエで制作も詰めも詰めの明け方、というかまだ深夜。ちなみに今はそんな細かい時間帯とは縁がない。
この台風が多かった今年の中でも、この中にいて一番激しいのでないか感じる程の強風と暴雨に見舞われた。
それでも風に関しては、既に実績があり、水回りに関しては、若干の不安がありはすれど、せいぜいちょっとした雨漏りと床の浸透程度だったので、まあ楽観視していたのだが、季節が変わり、風の向きが変わっての暴風雨で今まで露出していなかった致命的な欠点が露にされてしまった。
ちょっと雨がきつくなりはじめた頃、扉に向けて降りつける雨が排水しきれずアトリエ内に浸水し始めた。
少しぐらいなら、どうにでもなると思って放っておいたら、雨風やまず、どんどん、どんどん水の量が増え始める。
これはヤバいんではないか?と思ったときには、大概のことは後の祭り。
まさにそのとおりであるが、何もしない訳にもいかず、とりあえず水を塞き止めようと集塵機の削り屑を巻いたがせいぜい気休め程度。床の厚みが増えたぐらい。
あげくに削りくずと一緒に眼鏡もぶちまけてしまう仕末。
面白いことに気が動転しているのと疲れているのとで、眼鏡をかけていないことに少しの間気がつかなかったのだ。
あれ?なんか急に視界がぼやけた…、…そういえば眼鏡、眼鏡…てな感じだ。(やすきよの漫才状態かよ!?)
普段眼鏡で生活していると、裸眼でどれだけ見えていないかなんて気にもかけないものだが、本当に見えなくて見えなくてこのまま眼鏡見つからなかったら作業もできない=納品が…、でダブルパンチで心底焦ってしまった。
なんとか手探りで屑の中に埋もれた若干カタチの変わった眼鏡(踏んづけてしまっていたのだね。)を探し出すことができたが、精神的にはとどめを刺されて、頭も回転しないし浸水を止めることを考えられず、心の底からのあきらめの気持ちで、もう暴風雨がやむのを祈るしかできなかった。
無力さを痛感…。

この切羽詰まったしかも疲れももろにでているこの折に、水害にまで見舞われてしまうとは、今までの行いのツケに追い打ちをかかられたとしか思えない。
まあしかし、嘆いていてもしかたがないので、兎に角やるしかないので、やる訳だが、足元の水浸しの削りくず一杯の床をつい見てしまい、これの始末してる時間が次の1週間の予定を考えるとまったくないと思うと、ややうつになる。
(人間慣れってあるからね。)

夕方の予定が夜になりかけてしまったが、なんとか納品を終える。
今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2004年12月05日 23:59

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