ちいさな工房の毎日を綴ります。
題して
「ふつうの木工家?のふつうの日々」

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2004年07月15日

今日も

普通に制作中。
ちなみに本棚の制作。
 木取りをしているのだが、ウォールナットの突き板の原盤を挽いた中落ち材から角材を挽き直しているので、中にはハズレもあって、挽いてみないとわからないところがあり、少し余分めに挽いている。
ハズレといっても、さらに小割りすれば使えるものがあるので、同時に制作する風汰の椅子の部材も取ってしまう。
やってることは、いわゆる木取りというより製材に近いかもしれない。
こう取るとこういう風に木目が流れるとか、如何に歩留まりよくとるかとか、今更ながら気づくことが多々ある。
特に気づくことは、いかに歩留まりよくといっても角材を取ると捨てるところが多いということ。
製材された板や角材からされた時点では、もう捨てられてしまって気づかないところだが、こういう木取りの仕方をすると、そこが見えてくる。
木という素材は、部材的には引き算の加工しかできないので、それはある意味仕方がないことかもしれない。
もともとこの材自体も、工業的な流通では捨てられてしまう材である。
経済性ということからいえば、全く効率の悪いことかもしれないが、経済性で木は大きくならない。
木という素材は、チップや繊維板としてリサイクルできるかもしれないが、性質は全く変わってしまう。
一度そこで切ったら、削ったら、元の姿に戻らない。
故に、「三度測って、一度切れ」という先人の教えに習う姿勢が大切な気がする。(またすぐ語りたがる…。)
デザインや造形美というスタンスに立てば、一つの木の塊から思うカタチに削り出し、削りくずも材料代としそれでも完成した美しさが対価に値すればいいというのも一つ正論だと思う。
また、歩留まりや、木取りという制約の中で、機能、デザイン等のバランスのとれたカタチをつくり出すこともしかりでないか?
賛否両論あってしかり…。
(長々と語っている暇があったら手を動かせよ!!)
すみません。
今日はそんなとこ。

投稿者 KAKU : 2004年07月15日 23:59

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