<kotatu table>
コタツ

主材:ブラックチェリー

年中通じて、座卓としてもお使いいただくコタツということでご依頼いただきました。

コタツとしての構造、機能はもとより、すべて白日に晒される座卓として使用される時の見た目、雰囲気をデザインするときには、当たり前ですが大切にしています。

お使いいただく場所がリフォームされた和室ということで、卓袱台をイメージし、甲板のラインは胴張りという和風のモチーフに多用されるラインを側に用い、それを大きめの角アールで結ぶことで柔らかさとモダンなアレンジを印象づけるように意図しました。

反り止めの為に、端バメを嚼ませていますが、その幅に合わせてタケノコ杢が中心を流れるように木取りし、全体的にのっぺりとしがちのところにアクセントとしての役割も持たせています。
端バメの場合、木目と直交方向に材を使うので、収縮率の違いでどうしても木端面の継ぎ目に目違いという段差が出てしまいます。それはその性質上致し方のないことなので、あえて逆らわず、目地を入れるなど、段差をはなから意匠として取り入れ不都合を吸収できるようしておきます。

また、ちょっとした工夫ですが、ヒーターのコードがヤグラの下で足に絡まないように、ヤグラの上部を少し切り欠いて、そこを這わせて幕板の上からコードを外へ出せるようにしています。

今回の材については、ブラックチェリーという樹種がその木目の雰囲気や風合いから和室や和風と調和し、またそれにモダンなイメージも兼ね備えさせられると常々考えていましたので、このご依頼をいただいた時に、まさにこの材が適していると思いお薦めさせていただきましたが、実際にこのようにそこへ納めてみますと、まさにそれを確信に換えることができるいい機会をいただけたと思います。

■木の工房KAKU■
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